🌉インターオペラビリティ

SMPの経済圏を確立するためには、ブロックチェーンをコア技術として活用しつつ、外部システム(他ブロックチェーンやオフチェーン)とのインターオペラビリティを実現することも重要なファクターです。なぜなら、ブロックチェーンは内部状態の整合性についての検証可能性を実現してくれますが、外部から持ち込まれたデータの整合性を確認する方法までは提供されていないからです。

また、異なるブロックチェーン同士のインターオペラビリティを実現するブリッジサービスや、ブロックチェーン外部システムとのインターオペラビリティを実現するオラクルサービスなどは、暗号資産の盗難やデータの改竄といった攻撃を受けやすいモジュールでもあります。

初期のビットコインを軸としたクロスチェーンスワップには、HTLC(Hashed Time-Locked Contract)などの暗号技術を用いた解決策が模索されていました。しかし、スワップにかかる時間が長すぎるなどの実用的な課題もあり、現在のEVM系チェーン間のブリッジでは、複数のRelayersによる合意形成を用いたスキームが主流となっています。一方、Relayers方式では、ブリッジの運営主体へのトラストが必要となる、攻撃リスクが高い、共通のプロトコルが確立されていない、といった課題も多く残されています。

これらのインターオペラビリティ課題に関する解決手法も日進月歩で進化を続けているため、SMPでは特定の技術に依存しすぎないモジュール構成を重視し、時代に応じて最適な技術を取り入れて、ユーザビリティとセキュリティを向上させていくことを目指します。