🛠️3. Seamoon Protocolとは?
Seamoon Protocol(SMP)とは、DMM Cryptoが提供する、独自の暗号資産を含む異なる種類の通貨・アセットを組み合わせたマルチチェーン上のデジタル経済圏構想です。 将来的にはこの構想に多くの事業者や個人のクリエイターが参加することで、盤石なサステナブルな経済圏が確立することを目指しています。
設計思想
まず、SMP全体で共通している設計思想について解説します
【サステナビリティ】
先述した通り「サステナビリティ」が私たちの普遍的なテーマであり、「Seamoon」の名前の由来もそこに端を発しています。
Seamoonとは、クラゲ(Jellyfish)を日本語で漢字表記した「海月」を英語直訳した造語です。 クラゲのうちベニクラゲ類は、寿命を迎えると幼体に若返りをする生態を持ち、実質的に不老不死であるといわれていることから、 持続可能な経済圏を目指す私たちのプロジェクト名を、Seamoon Protocolと名付けました。
このプロジェクトはベニクラゲのように、絶えず変化しながら循環し、生き延び続けるプロジェクトを目指します。
【コンポーザビリティ】
web3業界で提供されている、コンポーザブル(組み合わせや入れ替えが可能)なモジュールを活用することで最新の技術や知見を取り入れ、時代の変化に対応できるプロジェクトにします。具体的には、例えば以下のような設計を取り入れます。
エコノミクス設計とブロックチェーンの分離 | 経済モデル(エコノミクス)は普遍だが、その実装のためのブロックチェーン技術は常にアップデート可能な状態を保つ |
エコノミクス設計とアプリケーションの分離 | 経済モデル(エコノミクス)は普遍だが、それを利用するサービスは常にアップデート可能な状態を保つ |
各コンポーネントの独立性を維持 | ウォレットや認証機能などの各コンポーネントの独立性を保ち、常にアップデート可能な状態を保つ |
特に、web3のような技術進化の早い分野において、特定の技術を使い続けたり、将来デファクトになる技術を早期に選定したりといったことは困難です。上記のように、特定の技術やサービスに依存しすぎない設計を保つことが、長期的に生存し続けるプロジェクトには必要な姿勢と捉えています。
【螺旋的発展の法則】
web3の将来を予測することは難しいものの、過去の歴史を学ぶことで将来の予測に役立てることは可能です。web3の歴史的なトレンドはインターネットの普及の歴史と相似関係があるという指摘は多く存在しますし、DeFi(分散型金融)の歴史も人類の金融の歴史を早回しで見ているような印象を受けます。
人類の歴史を振り返ると、社会は単調な線形的発展をしているのではなく、ある命題(テーゼ)と矛盾する反対命題(アンチテーゼ)との間で揺れ動きながら、両者を統合した新たな命題を生み出していく「螺旋的発展」の形が多く見られます。
例えば、パブリックなブロックチェーン技術が登場した反動として、旧来のクローズドなシステムに近いプライベートチェーンという概念が誕生し、それらを統合するインターオペラビリティ技術としてのマルチチェーン・クロスチェーンソリューションがトレンドとなりました。また、DeFi(分散型金融)とCeFi(中央集権型金融)を統合したCeDeFiといった概念も登場してきています。
私たちの事業戦略の基本は「学び続ける」ことであり、その一つとして「過去に学ぶ」ことで普遍的な法則を見出し、将来の予測に役立てることができると考えています。例えば、暗号資産の反動として、法定通貨にペッグしたステーブルコインが誕生し、それらを統合した新しい通貨ないし経済圏が、次のイノベーションとなるのではないか、といった仮説から、後述するEconomicsの設計を組み立てています。
SMPが提供する4つのモジュール
SMPは、それぞれ異なる役割を担う以下の4つのモジュールから成り立っています。
Economics:独自通貨SMPトークンを主体とした経済システムの安定した発展
Applications: ユーザーとの接点になるエンタメコンテンツの創造
Platform:ユーザー体験、開発体験の向上のための機能群の提供
Intelligence:事業支援・セキュリティ強化のための情報収集・分析
それぞれのモジュールの相関図を下図に示します。
ユーザーとの接点になる各Applicationsは、最下部に位置するEconomicsの機能だけを使ってサービスを提供することも可能であり、必要に応じてPlafromやIntelligence機能を単体又は複数組み合わせて活用しながらサービスを提供することも可能です。
本章で、それぞれの機能がどのような役割を担っているのか、一つずつ解説していきます。
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