🏞️Applications
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Applicationsの役割は、ユーザーとの接点となるエンタメコンテンツの創造です。特にweb3の技術・要素・思想を取り入れることで産まれる、まだ世にない「新時代」のサービスの創出に挑戦します。
これらサービスは独立して存在するのではなく、それぞれが有機的に結合するサービス群のラインナップを行うことで、強力なメディアミックス戦略の推進を実現します。これによりSMPによって提供されるApplicationsにおいては、IPの創出・強化が見込めるようになります。
私たちは、Web2までのインターネット技術がエンタメ分野に与えた影響を、「マクルーハンのテトラッド分析」に基づき分析しました。その分析結果として、次のような仮説を持っています。
まずWeb2サービスの登場によって、オンラインコミュニティや個人間のコミュニケーションが大きく増強されました。エンタメの消費スタイルにも変化が生じ、個人での消費というよりはコミュニティ内でのコンテンツ消費の側面が強くなっていきました。具体的には、SNSの台頭による体験のシェアに始まり、昨今のオンラインサービスではライブ配信などのリアルタイムでのコミュニケーションがデファクトで設けられるようになっています。
オンラインコミュニティの土壌は共通の趣味を持つ仲間を作りやすい一方、話題に付いていくために要する時間も増大するなど、個人の自由な時間が持ちにくくなりつつあります。またコンテンツに対して造詣の深い人はオンラインコミュティにおいて賞賛を受けやすい一方で、その対象になりえるのはごく一部の人々であり、多くの人は個人の承認欲求を満たしにくい状態が続いています。
そうした状況への反動として、「リアルでのコミュニティや体験」「絆」といった、Web2サービス以前の時代の体験価値が見直されつつあるのが現状です。
そこで、私たちの模索する「新時代」のサービスとは、「オンラインコミュニティや個人間のコミュニケーション」の増大という側面と、「リアルでのコミュニティや体験」「絆」といった価値観とを統合した、螺旋的発展の先にある新たな時代のエンタメサービスです。そこには、web3の新たな要素、例えばNFTやRWAなどを用いた新たな体験を創出することに挑戦していきます。
第2章でも示した通り、私たちの提唱する「エンタメ」は、狭義の娯楽に留まらない、人々をもてなし、心地よい経験を提供するという本質的な役割を提供する広義のエンタメサービスです。もちろん、初期から全ての分野で網羅的にサービスを展開してくことには限界があるため、DMMグループの既存事業との親和性が高いゲームを中心とした狭義のエンタメサービスから段階的に発展していくプロセスを計画しています。
より詳細な展開サービスのジャンルとして、大きく分けて次の4種類のジャンルでのコンテンツの創出を計画しています。
SMP Applicationsにおける提供サービスは、当面の間はweb3ゲームが中心になります。それは、次の2点が主な理由です。
web3ゲームは既に市場ができつつあること
DMMグループは日本最大級のPCオンラインゲームプラットフォームを有しており、ゲーム事業の成功モデルを既に持っていること
DMM Cryptoによる自社開発(1stと呼称)、他社様との共同開発(2ndと呼称)、他社様による開発・パブリッシング(3rdと呼称)の3つの提供形態を用い、多様なweb3ゲームを提供します。
また、各コンテンツにおいて下記に示す3つのユーザー層を想定します。
web3ゲームが(ほぼ)はじめてという、web3に不慣れなユーザー
web3ゲームをはじめ、web3のさまざまなコンテンツを主に自身のために使うユーザー
コミュニティをリードし、コンテンツ価値を高められるユーザー
これらの異なるユーザー層に対して、それぞれのニーズに合ったサービスを提供していくことを目指します。
例えば、分類1のユーザーに対しては、従来のオンラインゲーム、ソーシャルゲームをプレイ開始するのと同じUX(User Experience=ユーザー体験)を提供することで、web3ゲームという新しいジャンルのゲームをプレイするに当たって煩わしさを感じてしまいやすい要素を極力払拭します。具体的には、ゲームプレイを通じて集めたゲームポイントを暗号資産に変換する際、あるいは、NFTを販売する際にはじめてウォレットを意識するようなUXとすることなどを想定しています。
ゲームの類型としては下記の表の通り、開発規模・ゲームの特徴の観点から4つの類型があります。1stタイトルとしては全類型のタイトル開発を進める予定で、3rdタイトルについても同様に全ての類型のタイトル受け入れが可能です。
Applicationsにおいては、将来的には幅広いジャンルの新時代エンタメサービスを扱っていく予定ですが、まずは当面の軸となるweb3ゲームと親和性が高く、有機的な結合を見込めるエンタメサービス群のラインナップを目指します。具体的には、アニメ・フィギュア・マンガ・ノベル・舞台・映画など、同一IPを軸としたメディアミックス展開が可能なエンタメサービスがターゲットになると捉えています。
より広義の、「お互いに支え合う」という意味でのエンタメサービスとして、社会課題解決(B2Bソリューション)を含むサービスの開発・提供も視野に入れています。例えば、日本の地方における過疎化対策につながるような、DMMグループの既存事業である地方創生事業と連携して行うweb3新事業などが念頭にあります。他にも教育の分野や、再生エネルギー関連などが、DMMグループのアセットや知見(DMMグループ事業情報)を活かした事業開発の可能性を秘めた分野です。
DMMグループが持つファイナンス事業の知見とアセットを活かした、web3ファイナンスの機能やサービスの投入も検討を進めています。DMMグループの日本の暗号資産交換業者であるDMM Bitcoinは、2018年1月より暗号資産の取引サービスを提供しており、レバレッジ取引では国内No.1(2023年10月現在)の取扱銘柄数となっています。
具体的に検討を進めている機能として、下記の表にまとめます。
ここまで紹介した全てのジャンルのサービスについて、web3ゲームと同様に当社による自社開発だけでなく、3rdタイトル・サービスの提供を広く受け入れます。
このようにして単一のジャンルの事業者に留まらない外部事業者・個人クリエイターを巻き込むことで、SMPの大きな発展を目指すことが可能になると考えています。
類型 | 開発規模 | 特徴 |
---|---|---|
ハイエンド
大
スキル+没入型ゲーム
ミッドコア
中
スキルゲーム
ミニゲーム
小~中
ライト&運要素で成り立つゲーム
ハイパーカジュアル
小
すき間時間の娯楽
機能
法定通貨と暗号資産の交換機能。具体的にはクレジットカードでの暗号資産購入や、取引所口座でのプレイ報酬受け取りなどの交換機能を設ける予定です。
トークンスワップ
暗号資産同士の交換機能。当社グループであるDMMビットコインをはじめとした、暗号資産交換所での口座を持つことで利用可能です。
済み証明発行
AML(Anti-Money Laundering)対策等の観点から様々なファイナンスサービスにおいてKYCの必要性が高まっています。一方、個別サービスごとにKYCを行うことは非効率的です。DMMビットコインでは顧客に対しKYCを実施しているため、一定のKYCが済んでいることの証明書としてのSBTを発行することで、上記課題に対するソリューションを提供することを見込んでいます。
レンディング
SMPトークンのコントラクトで稼働するDeFiを使ったレンディングサービスの提供を予定しています。
取引所トークン的な扱い
今後DEX・DeFiを展開する際に、手数料面で有利になるなど取引所トークン的な振る舞いをするトークンとしてSMPトークンを利用する予定です。